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Y市の橋

始まりは昨年の11月3日。竹橋の近代美術館の常設展で、松本竣介(1912-1948)の「Y市の橋」に出会った。
Y市の橋_d0020480_1875399.jpg

一目見たとたん、「あ、好きだ」と思った。ふだんなら常設展まで見ないのだけれど、この日はなんとなく気が向いた。それまで竣介の「しゅ」の字も知らなかったのに、「縁がある」というのはこういうものかもしれない。
驚いたのは、世界の名画の数々が、まるでご近所のアトリエに置いてあるようなさりげなさで静かに並んでいたことで(近代美術館、恐るべし)、それでも、「Y市の橋」は、この日見たどの絵よりも強く印象に残った。
美術館に行くとたいがい絵はがきを買う。私は「Y市の橋」ともう一枚、あまたの中から好みの絵はがきを1枚選び、その画家の名前を確認してまた驚いた。
Y市の橋_d0020480_1825349.jpg

「建物」というタイトルのこの絵もまた、竣介だったのだ。

ほかの絵も見てみたい。自宅に帰り、すぐさま竣介の絵が見られる美術館はないかと調べた。すぐに、松本竣介の作品をコレクションしている美術館が2つ見つかった。桐生の大川美術館と、盛岡の岩手県立美術館。

好きになったらまっしぐら、である。
よし、年が明けたら桐生へ行こう。
と、そのとき決めた。
by shino_moon | 2011-01-11 18:41 | 展覧会 | Comments(4)
Commented by ノーザンポラリス at 2011-01-12 11:49 x
うわっ、松本竣介! 懐かしい!!
かれこれ20年以上前になると思いますが、竣介の展覧会を観に行ったことがあります。
会場すべてが、この独特のトーンだったことを覚えています。
一見、静謐な画面から、張り詰めたようなエネルギーをびしびしと感じましたね。
自画像もよかったです。

桐生まで行っちゃいますか。
いいですねえ。
私には、近頃そういう衝動がとんとないので、羨ましいでーす。



Commented by at 2011-01-12 17:41 x
5年ほど前に世田谷美術館で、アンリ・ルソーに影響を受けた画家として松本竣介の絵も出ていたとき初めて現物を見ました。
あのぺったりとした独特なタッチは、これから雪が降ります的な東北の雪の降りそうな空に似ていると思った覚えがあります。

行っちゃうんですね。
群馬は焼き饅頭が美味しいです!
Commented by shino_moon at 2011-01-12 23:46
ノーザンポラリスさん

じつは、もう行っちゃいました、桐生(^^;)
近日中にそのことについて書くと思います。
それにしても、誰かに会いに旅に出るっていうのは、楽しいですよ。
やみつきになりそうです。
Commented by shino_moon at 2011-01-12 23:51
恵さん

竣介って、アンリ・ルソーに影響を受けたんですか。そうなんだ。。。
東北の雪降りそうな空のよう…竣介は盛岡生まれだから、なにか通じるものがあるのかもしれませんね。
面もいいけど、竣介の線もいいですよ。
焼き饅頭は、残念ながら出会えませんでした。


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